2017年2月5日日曜日

ホリスティック医学と漢方医学

塾も知らない息子に、受験のような環境も一度は経験かと思って受けてみた英検4級の結果が、何と1000点満点だったので、報告を兼ねて、市内にいながらなかなか訪問できない実家に連れて行きました。
孫の姿に喜ぶ祖父母の姿に喜ぶ父親の私。
とりとめも無く話す中で、風邪には葛根湯というが体質に合わないので他に良い漢方はないか、と父に質問すると、参蘇飲(じんそいん)を勧められました。

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父は大手製薬会社を勤め上げたのですが、いわゆる新薬を取り扱う会社に身を置きながら独自に漢方薬を研究していて、漢方薬局とも懇意になり、いつの間にか新薬に限界を感じている医者に漢方薬を指南して、場合によっては医者自身の持病の解決も含めて手伝ってきました。

父自身が、幼い頃から偏頭痛に悩まされ、そのことから薬剤師の道に進んだわけですが、たどりついたのは一つの症状や患部を滅しようとする新薬(多くは副作用を伴う)ではなく、薬草という自然に存在するものを用いて体質改善のところからアプローチをする、それこそ二千年の歴史を持つ漢方薬だったわけです(現在の漢方のバイブルも二千年前の「傷寒論」なのですから先人の偉大さを物語っています)。

漢方薬を含む東洋医学は、人間に本来備わっている 身体の自然治癒力を活性化させるという視点の医学で、「ホリスティック医学」に先駆けた考え方。
「ホリスティック医学」は、人間をまるごと全体的にみる医学でもあり、心と身体の調和や自然治癒力を促し、人間の身体を環境を含めた全体として捉え、生老病死丸ごとを対象とします。
それは何か、仏教や「エンパワーメントする支援」に通じるような考え方で、医学に素人の自分にもしっくりきて共感ができる思想です。

そんな父の元に生まれたものですから、漢方薬は必ずしも病気の時だけで無く、体質改善的にも服用してきて、その味や臭いにも全く抵抗がない環境で育ちました。
あらためて、父の書斎の漢方関係の書籍や、漢方薬局から取り寄せた大量の漢方を目にして、この知識と智恵を少しでも父が元気なうちに学びとれたらと思ったこともありましたが、無数にある漢方の種類と、実際の処方を試みて効果があるか、体質に合うかどうか、それも即時に分かるものでもないことから、余程根気強くないと究められない世界ということで、結局、生き字引の父任せで今日に至っています。