2016年11月30日水曜日

イクメンなんて言葉は不要

朝のNHKで見かける「増えるイクメンブルー」に唖然。
女性が胎内で長くに渡って子どもを育くみ、生死をかけて出産するという、人類の最も尊く大きな仕事をすることに伴うマタニティブルーや産後うつというのは、当然それだけの代償は払っているわけで、伴侶である男はそのことを教えてもらわないと分からないから、周知されるのは大事。
しかし、「イクメン」が「ブルー」?
結論は社会が子育てする男親にもっと理解を、残業の少ない社会に・・・。
それは確かにごもっともだけれど、そのこととブルー(育児への時間と労力が大きくて鬱でつぶれる)は話のすり替えのように感じる。
残念ながらそんな人は、育児に直面しなくても、(ストレス要因とされる妻や上司等との)コミュニケーション力の低さや問題解決能力の低さなどに問題があって、ストレスある環境に置かれたら多かれ少なかれ同じことになっているのではないかと思える。
私の大嫌いな言葉「イクメン」。
子どもが幼少の時に「積極的に子育てを楽しみ、自らも成長する男性を指す。」らしいが、それではイクメンブルーという言葉は矛盾を起こしていることになる。
過去多くいた母親任せで無責任な日本の父親は、根本的に人ととして問題があっただけのことで、男も、一人の人間が生まれて成長することに目を向けるという正常な状態になっただけのことを、あたかも女性の社会進出を特別視するかのごとくの言い方。
長男が幼稚園のころ、ママに相談した言葉を思い出した。
「僕がもっと(仕事で忙しい)お父さんと遊んであげるにはどうしたらいいだろう」
「お父さんは僕がいないとダメになっちゃうから」
子どもは親を支えてくれるんです。
子どもが5歳なら親も5歳(5年生)でしかない。
育児は育自であり、双方向。
例え子どもがオムツをつけていたりごはんを食べさせてあげないといけない乳児の時も、そこから親が得られる他のどんな行為からも得ることができない人生の学びを与えてくれる子どもの存在は、大人が一方的に子どもの面倒を見てやっているなんていう種類の行為ではないんです。
イクメンなどという言葉が死語になることを願います。