2016年10月16日日曜日

宗教と道徳の決定的違い

社会的に有能な仕事をされていても、宗教は信じませんとか無宗教ですと誇らしげに語る人をみると、人としての薄さを見てしまったように思い、残念な気持ちになります。
きっと、世を賑わしたいくつかの新興宗教教団像が「宗教」と直結しているか、よほど具体的に嫌な経験でもあるのかもしれませんが、イコールそれではあんまりでは?と思います。
宗教は往々にして、世間の常識と異なる価値観を持つことがあります。
しかし、世間の常識なるものは時代に左右され、正しいこと・やってはいけないことが真逆になったりします。
戦前・戦中・戦後などを例にするまでもなく、私たちが子どもの時に教育現場で正しい!とされたもので、今の学校では全面否定されているものも少なくない。「道徳」とはそういうものです。
それに対して、人間の心が追求してきた普遍的な価値であり人として生きる指針となるものが宗教。
現代には主流とされない「常識外」の考え方がある理由はそこにあります。
いや、そうで無ければ宗教とは言えないとさえ思います。
「心」と真剣に向き合う時、宗教とか人智を超えた存在を無視することは私はできません。
人生、倫理観や世間体や法律なんて枠に収まる筈はない。
「人智を超えた存在を感じること、そして祈る心を持つこと」。
畏敬の念こそが宗教心なのだと。そこに行き着きます。